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芳賀 芳範; 本間 徹生*; 山本 悦嗣; 大國 仁*; 大貫 惇睦*; 伊藤 光雄; 木村 憲彰*
Japanese Journal of Applied Physics, 37(6A), p.3604 - 3609, 1998/06
被引用回数:39 パーセンタイル:81.79(Physics, Applied)超高真空中固相電解によるウランの精製に成功した。特にFe,Ni等について、電流の効果が大きい。また、Mn,Zn等は完全に蒸発する。他方、Al等は熱による拡散が主に効果的であることが明らかになった。
芳賀 芳範; 山本 悦嗣; 木村 憲彰*; 辺土 正人*; 大國 仁*; 大貫 惇睦*
J. Magn. Magn. Mater., 177-181, p.437 - 438, 1998/00
被引用回数:8 パーセンタイル:44.25(Materials Science, Multidisciplinary)ウラン-金属間化合物の多くは磁性を示し、低温で重い電子状態を形成し、あるものは超伝導に転移する。低温での現象には必ず不純物の影響が現れるために極めて純良な試料を育成しなければならない。このためにわれわれは高周波帯溶融炉による原料ウランの精製及び固相電解による単結晶試料の熱処理を行った。これらを組合せた結果、UPtでは残留抵抗比が640に達し、UPdAlでも超伝導転移温度2.0Kの最高品質の試料が得られ新たな実験結果が得られた。固相電解は、一部のインコングルエント化合物にも有効であり、CeRuでは抵抗比300の試料が得られ、ドハース・ファンアルフェン効果の観測に初めて成功した。
芳賀 芳範; 山本 悦嗣; 本間 徹生*; 木村 憲彰*; 辺土 正人*; 大國 仁*; 青木 大*; 伊藤 光雄; 大貫 惇睦*
Physics of Strongly Correlated Electron Systems (JJAP Series 11), p.269 - 271, 1998/00
超高真空固相電解を用いて金属ウランを精製した。精製前には例えばFe不純物の濃度は40ppm以上であったが、精製後は1ppmまで減少した。Ni濃度は陰極付近では減少したが陽極では逆に増加した。これは、電流による不純物の掃き寄せと解釈できる。一方、Alは試料中央で最も濃度が低く温度の低い両端で高くなっている。これは熱拡散による移動であると考えられる。このようにして精製したウランを用いてウラン化合物を育成した結果、残留抵抗比やドハース・ファンアルフェン効果など試料純度の指標となる物理量が著しく改善された。
藤 秀樹*; 北岡 良雄*; 朝山 邦輔*; 榊原 俊郎*; 天谷 健一*; 池田 昌隆*; 田山 孝*; 網塚 浩*; 木村 憲彰*; 摂待 力生*; et al.
固体物理, 31(9), p.763 - 774, 1996/00
UPtは1984年の発見以来、10年以上注目を集め続けている。最大の特徴は磁場中で複数の超伝導相を有することであり、他の超伝導体には見られない特徴である。我々はUPtの単結晶を育成し、固相電解を施すことによって世界最高純度の試料を得ることに成功した。この単結晶を用いて核磁気共鳴(NMR)及び磁化による超伝導状態の研究を行った。その結果knight-shiftがBCS理論で予想されるものと異なった温度依存性を示すことが明らかとなった。このことは、Cooper対を形成する電子のスピンが平行であり、奇パリティ超伝導が実現していることを示す直接的な証拠である。